いいことがありまして、いいにくの日に美味しいお寿司にありつけました。
ミシュラン・・・
なんて私になかなか縁のないところです。
クリスマス模様の博多駅博多口からキャナルシティ方面へ。こちらもにぎやかですが、1つ路地へ入ると静かになります。
その中にあるお店。
店内はいたってシンプル。
木の温かみのある作り。
静かにジャズが流れます。
若い板前さんが丁寧にマグロに包丁を入れる姿。
繊細だなぁ、丁寧だなぁってじっと見てました。
前菜は5種。
初めて食べる上品な味。真ん中のクリームチーズのモナカは軽く岩塩につけると甘みもふんわりして上品。
ほうれん草とイクラのお浸しや甘海老と言い、本当にシンプルなんですが、こんなに美味しくいただけるのかと驚きです。
柿の白和え、白和えのベトベトしたものはなく、柿の強い味を敢えて白和えで落ち着かせているように感じます。
前菜を食べ終わりそうなタイミングで先程の板前さんがマグロを出してくれます。
タイミングも見事すぎて。
長崎県産の本マグロです。
分厚い。そして先程の包丁で入れていたきれいなライン、写真で届けばいいな・・・
特製のタレが付いておりました。
トロ~ンととろける。酢飯もふわっとまろやか。
こんなの初めて。一口で幸せになります。
この波がどんどん押し寄せてきます。
ヒラメ、アオリイカと続きます。アオリイカは岩塩とすだち。
口の中がさっぱりとなる瞬間でもありました。
クエのお造りも映えます。
見て楽しさが演出される瞬間。
透明の器に包まれたものを目の前で開けてくれます。
カツオのスモーク。
スモークと言っても煙たいということでもなく、カツオの身がとろとろしていて、生にほんの僅か手を加えた感じです。
お隣の女性グループとお話もはずみまして・・・
板前さんも加わって寿司の話題や様々な話題になりまして・・・
若い板前さんが「大将」で有ることを知ります。
大将は気取らず仕事は丁寧、でもお話上手。
軽く握りこぶしを作るような感じできれいに酢飯を握ってネタを丁寧に乗せて
まさに「粋でいなせ」。
寿司につけるタレは東京と同じもの、クエの刺身醤油は大名にあるジョーキュウ醤油だそうです。
アジ、ホタテ、マグロのヅケと続きます。
ホタテなんて酢飯隠れちゃって。
雰囲気を変える焼物が出てくるタイミングも素敵です。
西京焼きでほっこり。
うにのボリュームもすごかったのですが、キャビアのボリュームもすごくて。
キャビア軍艦巻きはそれぞれ美味しいのですが、特に気になったのが「海苔」。
本当に口溶けよく、食べ終わる頃に鼻に良い潮の香りが残ってるんです。
最上級で普通手に入らないのではないかと思う海苔。
大将は有明の海苔を仕入れているそうで、海苔を包丁でカットするシーンも普通見ることはないかと。
ズワイガニの茶碗蒸しもとても贅沢です。
蟹の味が出汁に染み渡っていて。
次のお客さんへの準備をしている際に1枚、いいにくの日にふさわしいかな?
そして大トロ。
程よい脂になってます。脂がきついということは一切ありません。
まろやかな、甘いひとときを過ごすことが出来ます。
穴子も非常に柔らかく仕上がってます。
好物なので・・・
これを食べると他の穴子が食べられなくなる・・・本当に。
干瓢巻の断面を。
お米の粒の具合が届けばいいのですが。
敢えて断面を水平に撮ってみました。
美味しい海苔と締めに相応しい干瓢であっさりと。
先程も書いたように海苔の香りもたまらない。
まさにプリンみたいな卵焼きも一緒に!
食事の最後はあおさの赤だし。
お酒もそこそこ飲んでおりましたので、満腹になった満足感をゆったり浸れる瞬間でもありました。
デザートは林檎のコンポートゼリー。
最後まで居心地の良い空間を作っていただきました。
1人でもお友達とでも、デートでも、記念日でも・・・
きっと幸せなひとときが更に
博多 鮨 栞庵やましろ
博多区博多駅前3丁目22−5